クリスマスの謎

今では世界中のほとんどの人が、

クリスマスシーズンになるとクリスマスツリーを飾ります。

今から千二百年前頃北ヨーロッパでは木を崇拝する習慣がありました。

ある年のクリスマス・イブ、聖ボナファツィオが森の中を歩いていると、

明かりが見えたので近づいて行きました。

そこには大きな樫の木を囲んで大勢の人々が集まり、

その木の前には祭壇が作られ、

その祭壇の上にはロープで縛られた王子が横たえられていました。

そして、その木に王子を生贄として捧げる為に式が行われていたのです。

それを見た聖ボナファツィオは

「その子を殺すな。木は神ではなく私達と同じ被造物だ。」

と叫んだのです。そして驚いて式を止めた人々の前で、

彼はそばにあったおのを取って大きな木を切り倒したのです。

するとどうでしょう。そこから突然小さなもみの木が出てきたのです。

当のボナファツィオもびっくりしましたが、彼はすぐにわかったのです。

その枯れることのない緑の木がキリストのシンボルであり、

永遠の象徴なのだと。

彼は人々にキリストは生命の木であると説明し、

キリスト誕生の話を彼等に伝えたのです。

救われた王子を始め、人々は感動し、

即座にキリスト信者になったと言われています。

それ以来、クリスマスになると世界各国で、

クリスマス・ツリーが飾られるようになったのです。