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M104 (NGC4594) Sombrero Galaxy Sa-Sb型
赤経12h40.1m 赤緯-11゜38′ 光度9.0等 視直径6′×2′ 距離6520万光年


 おとめ座とからす座の境界あたりに位置する銀河で、メキシコのソンブレロという帽子ににていることから、「ソンブレロ星雲」の名前で知られています。ほぼ横向きの銀河の中央を横切る暗黒帯のようすが美しく、実直径約14万光年ほどもあると考えられている大きく明るい銀河です。10cmで中心部が明るい光のしみのように見え、暗黒帯の存在を見出すには20cm以上の望遠鏡が必要です。

 この銀河は1781年5月にP.メシアンによって発見され、その後、1784年の航海暦に、メシエによって加えられたもので、これは、オリジナルのメシエカタログに後から加えられ、M104という番号が与えられたものです。

 M104は、ほぼ横向き銀河の素晴らしい例で、渦巻き銀河と楕円銀河の間にある過度期であるとも考えられています。現代のリストでは、ほとんどがSa型、または、Sa-Sb型の中間に分類されています。 銀河の中でも、もっとも明るく最も高質量のものの一つで、E.ホルムベルクは、絶対等級を約-22等、全質量を太陽の1兆3,000億倍としており、実直径は約14万光年と考えられています。また、1914年5月、ローエル天文台のV.M.スライファーによって、M104の自転が確認され、、その後の研究から、自転周期は約2,500万年ほどとされています。

 銀河という概念の無かった当時、1912年にローエル天文台で、銀河の視線速度の調査が始められ、ソンブレロは赤方偏移が1,100km/秒に近いことが発見されました。これは、当時知られていたどの速度をもしのぐ驚くべき数字でした。このような研究結果から、それまでの天の川の局部的なガス星雲ばかりではなく、「島宇宙論」など他の銀河の存在が考えられ始め、その後の1923年に、アンドロメダ座の銀河M31の中にケフェウス型変光星が発見されたことから、他の銀河の存在が事実として認められました。


+- Photographer Yuuji Kitahara -+




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