おおぐま座β星から南東約2゜.4′に位置する惑星状星雲で、通称「ふくろう星雲」の名前で知られています。
惑星状星雲の中では最大級のものの一つですが、表面が暗いため、小望遠鏡で捕らえるのは難しい天体です。
「ふくろう」と呼ばれる由縁となった、中心星の両側にある2つの目の部分から、ふくろうの顔をイメージするには
口径30cm以上の望遠鏡が必要です。
この星雲は、1781年、P.メシアンによって発見、「見るのはむずかしく、暗く星がない」として報告されました。
1848年に、ロス卿による観測から「2個の暗い丸い穴があり、それぞれの穴に1個の星を持った、
2つの光る目という印象を与えるもの」として「ふくろう星雲」と名付けられました。
惑星状星雲とは、恒星進化の末期にある星を取り囲むガスの殻です。
見かけが惑星に似ているということで「惑星状」と呼ばれますが、惑星とは何の関係もありません。
これは年老いた星が最期を迎え、周囲のガスを吹き飛ばし、そのガスが今ゆっくりと外側に広がっているところで、
この時放出されたガスが中心星の紫外線を受けて輝いているのが惑星状星雲です。
また、これは、私たちの太陽のおよそ50億年後の姿でもあります。
L.H.アラーは、これら星の末期である惑星状星雲のことを、「彼らは死にかけている星のまわりに、自然が贈った花輪である」と書き記しています。
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