space > 冬の星座 > ぎょしゃ座 > ぎょしゃ座ギリシア神話








鍛冶の神ヘパイストスは女神の中でもっとも美しいといわれる美の女神
アフロディテを妻としていましたが、多くの愛を司るアフロディテもまた気が
多く、なかば公然と軍神アレスと浮気していたのでヘパイストスは不満ぎみ
でした。そんなある時、戦女神アテナがヘパイストスに武器の製造を頼み
にやってきたのです。アテナは戦女神ですが、その一方で凛々しい美しさも
持ち合わせていました。ヘパイストスはそんなアテナの姿を見て欲情を爆発
させアテナを追いかけました。驚いたアテナは逃げ出しましたが、ヘパイストス
は驚くべき素早さで追いすがり、大地に組み敷きましたがアテナの激しい
抵抗で、ヘパイストスは思いを遂げることはできませんでした。
その時、ヘパイストスの放ったものがアテナの身体にかかり、アテナがそれを
ふき取って地面に落とすとそこから赤ん坊が生まれました。アテナはその
赤ん坊をエリクトニオスと名付け、箱に入れてアテナイの初代王ケクロプスに
「決して中を見てはいけない」といって預けました。

箱はケクロプスの3人娘、アグラウロス、ヘルセ、パンドロスの手によって、
大切にしまいこまれましたが、やがて娘達は、どうしても箱の中を見たいという
誘惑に駆られるようになってしまいました。そしてある日、とうとう娘達は誘惑に
負けて箱の中を覗いてしまったのです。娘達は中を見て凍りつきました。箱の
中にいたのは下半身が蛇の赤ん坊だったのです。その恐ろしさに娘達は気が
ふれてしまい、次々にアクロポリスの崖から身を投げて死んでしまいました。

それでもエリクトニオスはすくすくと育ち、やがてアテナイ3代目の王、アンピクテオンを
追放し4代目の王となりました。エリクトニオスは生まれつき下半身は蛇でありま
したが、馬に曳かせる馬車を発明し、王として勇敢に振舞ったといわれています。

他にも、アクロポリスにアテナ像を建てたり、アテナ女神に尽くしたため、
死後は神々に天に昇ることを許され、ぎょしゃ座になったといわれています。

この話しに多くの蛇が登場するのは、蛇はアテナ女神の使いであり、
大地の女神のシンボルでもあるからです。








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