【星座を構成する固有名のある星】
・α星(等)アルデラミン - Alderamin
スペクトル型 A7X
アラビア語のアル・ディラ・アル・ヤミン(右腕)ですが、星座絵ではケフェウス王の右肩にあたる星です。
この星は歳差運動のため、今から約5530年後の7500年頃、北極に最も近い肉眼星として北極星となるはずの星です。
・β星(等)アルフィルク - Alfirk
もともとはケフェウス座α星に対して呼ばれた名前で、本来はα,β,η星などの星をアラビアで
アル・カワキプ・アル・フィルク(羊の群の星々)と呼んでいたものがβ星の固有名になったものです。
この星は、α星と同じく歳差運動による天球上の北極の移動のため、α星より先の西暦5100年頃から6500年頃までの
北極星となるはずの星です。
・γ星(等)エライ - Errai
アラビア語のアル・ライ(羊飼い)の意味です。
この星もまた、今から1000年から3000年後の西暦3100年から5100年頃までの北極星となるはずの星です。
・δ星(等)δ Cephei
ケフェウス座δ型変光星、別名ケフェイドの代表的な脈動変光星で、5日と8時間48分の正確な周期で
4.1等から5.2等の変光を繰り返しています。
ケフェイドは、一般に絶対等級の比較的大きな周期的脈動変光星で、
変光範囲は0.2等〜1.5等、周期は約1日から50日ほど。この周期と光度に比例関係があります。
・μ星(等)ガーネット・スター - Garnet Star
イギリスで活躍した天文家で、天王星の発見で有名なウィリアム・ハーシェルが、この星が非常に赤味を帯びていることから
「ガーネット・スター」と呼び、イタリアの天文学者ジュゼッペ・ピアッツィが「バレルモ星表」にこの名前を記しました。
6等〜5.1等まで明るさを変える不規則変光星としても知られていて、距離は1000光年、その大きさは太陽の1500倍、表面温度2000Kという超低温の赤色巨星です。
微光星のため肉眼ではよく解りませんが、双眼鏡か低倍率望遠鏡でみると不規則変光星であるこの星の美しく輝く赤い色を確認することができます。
・ξ星(等)クラー - Kurhah
アラビア語のアル・クラハ(馬の額にある白い斑点)ですが、なぜこの名前がつけられたのか解っていません。
・ρ星(等)アル・カルブ・アル・ライ - Al Kalb al Rai
アラビア語で、羊飼いの犬という意味ですが、α,β,η,などの星々を羊の群と見た時に、一つだけ離れてあるこの星を番犬と見たのではないかと言われています。
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