【星座を構成する固有名のある星】
・α星(3.2等)ラス・アルゲティ - Ras Algethi
アラビア語のアル・ラス・アル・ジャティー(ひざまづくものの頭)からきた名前です。
直径が太陽の約800倍と推定される赤色巨星。連星で、5.7等の伴星があります。
・β星(2.8等)コルネフォロス - Kornephoros
スペクトル型 G7Va
ギリシア語の「こん棒を持つもの」をローマ文字化したもので、
この星座全体を表していた名前がこの星の固有名になったものです。
また別名を「ルティリクス-Rutilicus」といいますが、意味は「わきの下または肩」であるとか、
ローマ時代に用いられた刀剣の一種である「rutrum」から変化した名前で、
ヘルクレス座の古星図でこん棒の代りに刀剣を持っているからだともいわれます。
・δ星(3.1等)サリン - Salin
この星の固有名の意味は解っていません。
・κ星(5.0等)マルファク - Marfak
アラビア語でアル・マルフィク(ひじ)を表す言葉で、星座絵でのこの星の位置する場所によるものです。
・λ星(4.4等)マシム - Masym
アラビア語のミサム(手首)ですが、現在の星座絵では腕に位置しています。
古い時代にはο星が手首の位置に置かれた星図が多く見られたのに、
バイアーの星図でλ星にこの名前が与えられたため混乱したものと考えられています。
・ω星(4.6等)クヤム - Cujam
ラテン語のCaia(こん棒)からきたもので、この星の位置する場所がヘラクレスの持っているこん棒にあたるため、この名前がつけられました。
|