【星座を構成する固有名のある星】
・α星(1.4等)レグルス - Regulus
スペクトル型 B7X
現在呼ばれているレグルスは「小さな王」という意味の名前で、地動説で有名なコペルニクスが名付けましたが、
古い時代には、ギリシア後でバシリスコス(王者らしいもの)といわれ、後にアラビア名でアル・マリキ(王の星)といわれていたものです。
この星がちょうど黄道上に位置するために古くから王の星として重要視されてきたものと言われています。
別名はラテン語で「コル・レオニス-Cor Leonis(ししの心臓)」といいますが、その名の通り、ししの心臓あたりに位置する星です。
この星は、太陽からの距離70光年、直径は太陽の約5倍、表面の温度は約1万2千度と高温の比較的若い白い星で、7.9等の赤い伴星があります。
・β星(2.1等)デネボラ - Denebola
スペクトル型 A3X
アラビア名のアル・ダナブ・アル・アサド(ししの尾)を短くしてできた名前で、デネブ(尾)と呼ぶこともあります。
このβ星デネボラと、うしかい座のα星アルクトゥルス、おとめ座のα星スピカとを結んでできる三角形を「春の大三角」といいます。
・γ星(2.3等)アルギエバ - Algieba
スペクトル型 K1-Vb+G7V
アラビア語のアル・ジェバ(額)からきたといわれています。
この星は、オレンジ色の2.6等星と黄色の3.8等星の二重星です。連星系で、離角は小さいですが中口径の望遠鏡で確認することができます。
・δ星(2.6等)ゾズマ - Zozma、Zosma
スペクトル型 A4X
ギリシア語のゾスマ(腰布)で、この星の位置する場所からこの名前がつけられました。
他にも、アラビア語でアル・タール・アル・アサド(ししの背中)からきた「ドゥール-Duhe」と呼ばれることもあります。
・ζ星(3.4等)アダフェラ - Adhafera
アラビア語のアド・ダフィラ(縮れ毛)からきた名前で、もともとは、かみのけ座「γ、4、21」の3星に与えられた名前であったものがこの星の固有名になったと言われています。
・θ星(3.3等)シェルタン - Chertan
アラビア語のアルカタニ(2本の骨)からきた名前で、もともとは、しし座δ、θ星付近のアラビア第11星宿
ズブラト・アル・アサド(ししのたてがみ)からきたといわれています。
・λ星(4.3等)アルテルフ - Alterf
アラビア語のアル・タルフ(目)で、この星とかに座κ星を含むアラビア第11星宿からきていて、ライオンの目をあらわしています。
・μ星(3.9等)ラサラス - Rasalas
アラビア語アル・ラス・アル・アサド・アル・シャマリィ(南を向いたししの頭)という意味です。
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