ギリシア神話 /
この星座の固有名のある星について
+- 天体写真家北原勇次さん撮影 -+
【学名】 Draco 【略符】 Dra
【英名】 the Dragon
【日本名】 りゅう(竜)
【面積】 1082.95平方度
【20時子午線通過】 8月2日 |
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りゅう座が北の空高く見頃になるのは、7月から8月にかけての宵の頃です。
頭は七夕の織姫星べガに近く、しっぽは北斗七星と小熊座の間に入りこんでいます。
そして、この星座の尻尾のところにある3.6等星のアルファ星は、トゥバン(竜)というこの星座を代表する立派な名前が与えられています。
それは、この星が今からおよそ5000年前には、天の北極の役割をになう重要な星だったからです。
その頃作られたエジプトクフ王のピラミッドの北側には、この星を観測するために作られたと推測される細長いトンネルが残っています。
りゅう座にはふたつの有名な流星群もあり、その1つは、毎年12月末日頃から1月7日頃の明け方をピークにι(イオタ)星付近から1時間平均30個以上の流星を出現させる竜座流星群です。もう1つは13年ごとに10月9日前後、竜の目のところで輝くγ(ガンマ)星付近から飛ぶジャコビニ流星群です。
これは周期6.6年で太陽のまわりをまわるジャコビニ彗星の軌道上に地球が接近する時に出現するもので、
母彗星の接近のたびに期待が持たれています。
エジプトではりゅう座の主な星を結んで、大きなカバのような形をした悪の神ティフォンの姿を描いていました。
ティフォンは兄のオシリス神(おとめ座)を殺した闇の神で、胴体がカバ、手と胸は人間の女性、足はやぎ、首から下はわに、
鼻の上にはサイのような角で、コウモリのような羽があって、へそからへびが首を持ち上げているような姿で、
デンブラの神殿にある星図に残されています。これは半ば女性の姿なのでティフォンの妻タウルトの姿だとする説もあります。
ティフォンに殺されたオシリスの魂は月に昇りました。ティフォンはカバ、その他の動物の中にかくれて、
毎月15日に月を襲い、月とオシリスの魂を呑んでしまいます。それで、月が満ちたり欠けたりするのだと伝えられています。
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