第3章
・・・羊飼い達の不思議な夜・・・








その夜・・・町外れで不思議な出来事がおこりました・・・



そこでは羊飼い達がいつものように野宿して、

雇い主に託された羊の番をしていました。

野獣や盗賊の襲撃をいち早く感知するには、

夜どおし目覚めていなければなりません。

そのためか、羊飼い達は村社会から締め出されていたといいます。

それに彼らは・・・とても貧しい人々でした。



そんなある日、いつものように星空の下で荒れ地に腰を下ろし、

耳をそばだてていた彼らを、 突然天からの光が包みました。

主のみ使いが現れ、民全体に与えられる大きな喜びを告げたのです。




今日ダビデの町で、あなたがたのために救い主がお生まれになった。

この方こそ主メシアである。あなたがたは、布にくるまって飼い葉桶の中に

寝ている乳飲み子を見つけるであろう。

これがあなたがたへのしるしである。
 
新約聖書ルカ2・11〜12より



羊飼い達は信じました。家畜にあてられている洞窟の、

飼い葉桶に寝かされているみどりごが、

今日自分達の為にお生まれになったメシア、世を救うメシアであることを。



彼らはベツレヘムへ急ぎ、ついに、マリアとヨセフ、

そして飼い葉桶に眠る乳飲み子を探しあてました。

この光景を目の当たりにした羊飼い達は喜びに満たされ、

自分達が見たこと、み使いから聞いたことを人々に告げ知らせたのです。

み使いの光と共に現れた数えきれないほどの天使の歌声を・・




「いと高き天におられる神に栄光、

地には神の御心にかなう善意の人々に平和あれ」




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