うさぎ座はオリオン座の足下に位置する星座で、特に明るい星もなく小さな星座ですが、
3等と4等の4個の星が小さな四辺形を描いているところは冬の南天ではわりと目につきます。 星座は三角形の胴体に2本の長い耳をもち、小走りに跳ねる兎の形で描かれます。 兎はオリオンがもっとも好んだ獲物とされていて、そのためにこの場所におかれたのではないかといわれます。 紀元前3世紀ごろのアラトスの天文詩の中にも、 オリオン の足下を逃げまわり、 おおいぬシリウス に追われる兎」とうたわれています。 また、古代ギリシアの時代、シチリア島に野兎が異常に増え過ぎたので、天上の猟人と猟犬のそばに兎を加えたとも伝えられています。 エジプトではオリオンを大神オシリスの姿とみていたので、この星座の四辺形を「オシリスの船」と呼び、 アラビアでは、オリオンをジャウザー(巨人)と見ていたので、この四辺形を「巨人の腰かけ」と呼んでいたと伝えられています。 |
ハインドの深紅色星(クレムゾン・スター) エリダヌス座との境界に近いところに位置する変光星R。 1845年にこの星を発見したイギリスのハインドが「まるで暗黒の中に滴り落ちた一滴の血のようだ」と 驚嘆の声をあげたといわれることから、「ハインドの深紅色星(クレムゾン・スター)」と呼ばれるようになった美しい星です。 +- 写真は天体写真家北原勇次さん撮影 -+ |